タケノコと雨の境目

外は静かに雨が降っている。関東甲信越もついに梅雨入り。

しっとりと濡れる緑の山々が、

季節の移ろいを静かに告げている。

山の暮らしでは、雨が降るとタケノコが固くなり、

食べ頃を過ぎてしまうという。

だから、タケノコ掘りは雨が来る前が勝負。

雨音を聞きながら、今年も山仕事はこれで一区切り。

自然のリズムに合わせて働き、休む。

そんな暮らしが、心と体にしっくりと馴染んでいく。

タケノコの香りがまだ手に残る。

山はこれから、しばし静寂の時を迎える。